国内線のWi-Fi・電源まとめ 独立系&LCC編 (2019年7月)

投稿日:2019年7月13日 更新日:

飛行機内からインターネットに接続できる機内Wi-Fiサービスも普及してきましたが、未だ利用できる便とできない便が混在しています。スマートフォンやPCを利用する際にも便利なコンセントやUSB電源の設置状況も様々です。

今回はスカイマークなどの独立系航空会社と、ジェットスター、ピーチなどLCCの国内線の状況をまとめました。

独立系航空会社

スカイマーク (SKY)

民事再生を乗り越えたスカイマーク。現在は29機のボーイングB737-800型機を使用しています。

主力のB737-800型機は今年、ボーイングで生産終了となりました。ちょうどスカイマークが6月に受領した機体番号JA73ACが最後の機体となるようです。

スカイマークのWi-Fi

残念ながら、現在は全機で使用不可です。

2014年6月から2015年1月までの短い間ですが、その間に運用していたエアバスA330-300型機ではWi-Fiサービスを提供していました。

スカイマークではB737-800型機の後継機検討が進行中とのことです。社長がWi-Fi導入に前向きなコメントをしていることから、今後の展開に期待したいですね。

スカイマークのコンセント、USB電源

コンセント設置率は高く、29機中24機に設置されています。

設置されていないのは2009年5月までに受領した機体番号JA737N~JA737Uの5機です。(アルファベットのOは数字の0と見間違えやすいので、機体番号に使用していません) どの機材が使用されるか、事前に判断することはできず運次第です。

USB電源は29機中3機に設置されています。

設置されているのは、2018年以降に導入された機体番号JA73AA~JA73ACの3機です。こちらも事前に判断はできませんので、搭乗できたらラッキーですね。

AIR DO (ADO)

北海道を中心に路線を展開するAIR DO(エアドゥ)。ANAが一部の株式を所有しており、全路線でコードシェアを行ったり、機材の提供を受けるなど両社間には強い関係があります。現在は5機のボーイングB767-300型機、9機のB737-700型機の計14機を運航しており、ANAとJAL以外で唯一ワイドボディー機を使用している航空会社です。

AIR DOのWi-Fi

今のところ、全機で使用不可です。

近年のAIR DOは、ANAが使用していた機材を譲り受けることが多くなっています。当然ながらWi-Fi未対応の機材がやってくる為、アンテナの設置など大がかりな工事が必要なWi-Fi対応は難しいと思われます。

AIR DOのコンセント、USB電源

コンセントが使用できる機材はありません

しかし、USB電源は2019年3月にAIR DOにやってきた機体番号JA613AのボーイングB767-300型機のみ対応しています。ANAから移管する際の整備で設置されました。

AIR DOのB767-300型機は5機ですので、投入路線で利用できる確率は1/5ですね。

ソラシドエア (SNJ)

AIR DOと対称的に、九州を中心に路線を展開するソラシドエア。こちらもANAが株式の一部を所有しており、全路線でコードシェアを行っています。

機材は全てボーイングB737-800型機で、13機を運用しています。

ソラシドエアのWi-Fi

ソラタイムというWi-Fiを利用した機内エンターテイメントサービスがありますが、アンテナが設置されていない為、インターネット接続はできません

座席にディスプレイが設置されていない機種でも動画コンテンツが楽しめるのは嬉しいですね。ソラタイムについて、詳しくはこちらをどうぞ。

ソラシドエアのコンセント、USB電源

コンセントが使用できる機材はありません

しかし、2018年10月に新規購入した機体番号JA813XのボーイングB737-800型機はUSB電源が設置されています。

今のところはソラシドエアの全13機中1機のみ対応ということで、もし搭乗できたら運が良いといえるでしょう。

スターフライヤー (SFJ)

photo by lasta29

黒を中心とした塗装が特徴的なスターフライヤー。北九州空港を拠点に各地へと運航しています。こちらもANAが一部の株式を持っており、ほとんどの便でコードシェアを行っています。

12機のエアバスA320型機を運航。全機ディスプレイ・コンセント・USB電源完備で、ANAやJALなどよりも広いピッチで並ぶ革張りのシートなど、機内サービスには定評があります。

スターフライヤーのWi-Fi

残念ながら、全機で使用不可です。

当初からビジネスユースを意識していた会社ですので、導入は検討していると思われますが、未だ対応予定などの発表はありません。

スターフライヤーのコンセント、USB電源

コンセントは全機で使用可能です。2006年の運航開始時から対応していたのは、とても素晴らしいですね。

現在はUSB電源も全機で使用可能です。初期の導入機はコンセントのみの対応でしたが、未対応機は全て退役しました。

フジドリームエアラインズ (FDA)

photo by pika1935

名古屋の小牧空港と、静岡空港を拠点に、エアバスA320型機やボーイングB737型機より一回り小さいエンブラエルERJ170型機を3機、ERJ175型機を11機、計14機を運航しています。全機とも塗装のデザインは共通ですが、カラーリングはそれぞれ異なるのが特徴的です。

JALとほとんどの路線でコードシェアを行うなど協力関係にはありますが、資本的には独立を保っています。

フジドリームエアラインズのWi-Fi、コンセント、USB電源

残念ながら、Wi-Fi、コンセント、USB電源のサービスはありません

小型ジェット機ゆえに現時点での対応は難しいかもしれませんが、次世代機などでの対応を期待したいですね。

アイベックスエアラインズ (IBX)

photo by lasta29

小型ジェット機のボンバルディアCRJ700型機を10機で、仙台空港と伊丹空港を拠点に、全便ANAとコードシェアで運航しています。両者間に資本関係はないのですが、機体にもANA Connectionと塗装されているように、かつては航空券もANA便としてのみ購入可能な国内では珍しい航空会社でした。

アイベックスエアラインズのWi-Fi

ソラシドエアのソラタイムと同様に、Wi-Fiを利用した機内エンターテイメントシステムはありますが、アンテナが設置されていない為、インターネット接続はできません

ディスプレイが設置されていない小型ジェット機でも動画コンテンツを楽しめるように整備されているのは嬉しいですね。詳しくはこちらをどうぞ。

アイベックスエアラインズのコンセント、USB電源

コンセント、USB電源ともに全機で使用できません

こちらも小型ジェット機のため、現時点での対応は難しいかと思われます。次世代機での対応に期待しましょう。

LCC (格安航空会社)

ジェットスター・ジャパン (JJP)

photo by lasta29

オーストラリアのジェットスターを本家に持ち、JALも出資しているLCCです。

現時点では国内最大規模のLCCとして拡大を続け、25機のエアバスA320型機を運用しています。

ジェットスター・ジャパンのWi-Fi、コンセント、USB電源

今のところ、ジェットスター・ジャパンの運航する日本国内線ではWi-Fi、コンセント、USB電源のサービスはありません

ジェットスター・ジャパンでは2020年に、エアバスA321LR型機の導入が決まっています。また現在使用しているエアバスA320型機も、エアバスA320neo型機に更新すると考えられています。これらの機種の導入時に、何らかのサービスに対応してくれることに期待しましょう。

ピーチ・アビエーション (APJ)

日本発のLCCとして成長を続け、こちらも25機のエアバスA320型機を運用しています。現在は親会社が同じANAであるLCCのバニラエアと統合経営中で、機材の合流も完了すると、ジェットスター・ジャパンを超えた日本最大のLCCとなる予定です。

ピーチのWi-Fi、コンセント、USB電源

残念ながら、ピーチも今のところWi-Fi、コンセント、USB電源のサービスはありません

ピーチも2020年に、エアバスA321LR型機と、エアバスA320neo型機の導入が開始される予定です。新機種導入時のサービス開始に期待しましょう。

バニラ・エア (VNL)

photo by Masakatsu Ukon

ANAを親会社に持ち、前述のピーチと経営統合中のバニラ・エア。2019年初頭には最大で15機のエアバスA320型機を運用していました。現在は徐々に路線と機材をピーチへ移管する作業が進んでおり、10月に全路線の運航を終了する予定です。

バニラ・エアのWi-Fi、コンセント、USB電源

バニラ・エアも他のLCCと同様に、Wi-Fi、コンセント、USB電源のサービスはありません

運航終了が予定されてますので、おそらく設置の予定はないでしょう。

エアアジア・ジャパン (WAJ)

2013年に一度、日本からは撤退したエアアジア・ジャパン。新たな会社として2017年から中部国際空港を拠点として運航を再開し、現在は3機のエアバスA320型機を使用しています。

エアアジア・ジャパンのWi-Fi、コンセント、USB電源

Wi-Fi、コンセント、USB電源のサービスはありません

本家であるマレーシアのエアアジアではROKKIというWi-Fiサービスを提供しています。エアアジア・ジャパンでも導入して欲しいですね。

春秋航空日本

photo by Michael Ward

オーストラリアのジェットスター、マレーシアのエアアジアに続き、中国のLCC春秋航空が出資しているLCCです。成田空港を拠点に、6機のボーイングB737-800型機で運航しています。

春秋航空日本のWi-Fi、コンセント、USB電源

こちらも他のLCCと同様、Wi-Fi、コンセント、USB電源のサービスはありません

まとめ

今回取り上げた中では、残念ながらWi-Fiでのインターネット接続サービスに対応している航空会社はありませんでした。しかし、スターフライヤーは全機コンセント・USB電源を完備スカイマークもコンセント設置率は24/29と高いです。AIR DOとソラシドエアも徐々にUSB電源設置機材が増えています。

日本のLCC各社ではWi-Fiだけでなく、コンセント、USB電源も設置されていません。しかし、海外では日本にも路線があるシンガポールのScoot(スクート)や、ノルウェーのNorwegian(ノルウェー・エアシャトル)などは対応していますので、将来的には導入してほしいところですね。

ANAグループ編、JALグループ編はこちら。

以上、「国内線のWi-Fi・電源まとめ 独立系&LCC編 (2019年7月)」でした。

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