ANA国内線には、事前に空席があればプレミアムクラスにアップグレードできるというサービスがあります。2018年4月にあった大きな変更点を含め、その利用方法やSFC修行などへの各種メリットをまとめてみました。
アップグレードの方法は?
以前は搭乗当日、空港での受付が必要でした。私も過去にアップグレードポイントを使用する為、搭乗時間よりかなり早く空港に行ってアップグレード手続を行ったことがあります。
これが2018年4月の変更により、搭乗2日前の0:00からANAウェブサイトでアップグレード手続ができるようになりました。
上記の時刻を過ぎてからウェブサイトで予約情報を確認すると、下記のようにアップグレード手続きへのリンクが表示されます。リンク先にアクセスすると、アップグレードに必要な料金や、アップグレードポイント数が表示され、手続きを行うことができます。
アップグレードに必要な料金や、ポイント数は?
以前は路線にかかわらず一律9,000円、または4アップグレードポイントが必要でした。
こちらも2018年4月の変更により、料金は区間や搭乗日によって異なるようになりました。大まかには短距離路線はより安く、長距離路線や幹線はより高くなりました。(アップグレードポイントの場合はこれまで通り、どの区間でも4ポイントのままです)
各区間の料金など詳細は、こちらをご覧ください。
なお、搭乗2日前からアップグレード手続が行えるようになりましたが、搭乗当日のアップグレードには更に追加で1,000円かかるので気をつけてください。
アップグレードするとプレミアムポイントは増える?お得な路線は?
有償で購入した航空券を、料金を支払ってアップグレードした場合のみ、区間基本マイルの50%が追加して積算されます。
積算される場合、札幌-沖縄間を例とすると区間基本マイルの1,397の50%である698マイルが追加して積算されます。国内線では、このマイルを2倍した値がプレミアムポイントになり、区間基本マイルの1,397が追加して積算されます。要するに、区間基本マイル分がプレミアムポイントとして加算されるということです。
なお、特典航空券や、アップグレードポイントを使用した場合には、プレミアムポイントは増えないので、注意が必要ですね。
このようにアップグレードした場合に追加されるプレミアムポイント(PP)を、アップグレード料金と照らし合わせて、PP単価の優れた路線を12位まで調べてみました。
区間 | 料金 | 追加PP | PP単価 | 備考 |
---|---|---|---|---|
新潟-沖縄 | 7,000円 | 1052 | 6.65 | PCは期間限定 |
静岡-沖縄 | 7,000円 | 863 | 8.11 | |
福岡-新潟 | 5,000円 | 572 | 8.74 | PC設定なし |
広島-札幌 | 7,000円 | 749 | 9.35 | |
小松-札幌 | 5,000円 | 529 | 9.45 | |
名古屋-女満別 | 7,000円 | 738 | 9.49 | 期間限定運航 |
福岡-石垣 | 7,000円 | 737 | 9.50 | PC設定なし |
名古屋-石垣 | 10,000円 | 1044 | 9.58 | |
札幌-沖縄 | 14,000円 | 1397 | 10.02 | |
富山-札幌 | 5,000円 | 493 | 10.14 | |
名古屋-旭川 | 7,000円 | 686 | 10.20 | |
東京-稚内 | 7,000円 | 679 | 10.31 |
備考のPCはプレミアムクラスの略です。
長距離便の方がコストパフォーマンスは良くなりやすい為、北海道や沖縄方面と地方都市を結ぶ路線が上位に多いです。しかし、1位の新潟-沖縄線のように料金の設定はあってもプレミアムエコノミーの設定がなかったり、期間限定であったり、一日の運航が一往復だったりと、使い勝手では不利な路線ということもできます。
SFC修行という観点では、これらの路線の中でも国内最長距離路線の札幌-沖縄線は計画に組み入れても面白いかもしれませんね。
利用する際のおすすめのパターンは?
いくつか思いつくパターンを挙げて、それぞれに利用法を考えてみたいと思います。
プレミアムクラスと普通席の運賃差が大きい場合
一番、妥当なケースではないかと思います。プレミアムクラスと普通席の最安運賃の差が1万円以上離れていることは珍しくありません。地方路線では上記のようにアップグレード料金も安く、かつ空席が残っていることも多いですので、もしも2日前の時点で空席があるならアップグレードを検討しても良いでしょう。上級会員のステータスを持っていない場合は、アップグレードによってラウンジなども利用できますので、一足先に上級会員の気分も味わえますね。
ただし、東京-沖縄線などの幹線はアップグレード料金も高めに設定され、そもそも空席が無いことの方が多いので、アップグレードは難しいことが多いでしょう。
SFC修行中だけど、価格差が大きすぎて普通席で予約した場合
国内線でのSFC修行においては、プレミアムクラスの利用は定番の方法です。しかし、空席状況によっては普通席とPP単価が逆転してしまうこともあります。そうした場合には、普通席で発券することもありますね。
国際線ではアップグレードできる運賃に制限はありますが、国内線に制限はありません。SFC到達が近づく機会ですから、アップグレード料金と得られるプレミアムポイントを勘案して、ぜひアップグレードを検討するべきと言えるでしょう。
年度末が近づいているけれど、まだアップグレードポイントが残っている場合
こちらはアップグレードポイントがもらえる上級会員の場合です。せっかくのアップグレードポイントですが、国際線で運賃の制限によって利用できなかったり、そもそもANAやユナイテッド航空の国際線に搭乗しなかったということもあるでしょう。
残る利用方法としては、国内線のプレミアムクラスへのアップグレードとANA SKYコインへの交換があります。前述のように、以前は当日空港での手続が必要だった為に、使いにくい部分もありましたが、制度変更でアップグレードは容易になりました。アップグレードに必要なのは4ポイントですが、これをANA SKYコインに交換しても4,000コインにしかなりません。もしも4ポイント以上、手元に残っているのであれば、アップグレードに使用するのが良いでしょう。
ただし、アップグレードポイント利用の場合は、マイルやプレミアムポイントは増えないことには注意しましょう。
まとめ
ANA国内線のプレミアムクラスへのアップグレードについてまとめてみました。
上手に使えば、普通に購入するよりもリーズナブルにプレミアムクラスを利用できますし、SFC修行にも有用ですね。ぜひ、機会があればプレミアムクラスで快適な空の旅を楽しんでみてください。
以上、「ANA国内線プレミアムクラスへのアップグレード。方法やSFC修行へのメリットは?」でした。