昨年11月、中国でも最大規模を誇る航空会社、中国南方航空(南航)が2018年内をもってスカイチームを脱退すると発表しました。
そして2019年を迎えた今、中国南方航空の現状についてまとめてみました。
スカイチームから正式脱退が決定しました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。(2019/12/28投稿)
脱退発表時にまとめた、スカイチーム脱退の理由、ワンワールド加盟の可能性などについては、こちらの記事をご覧ください。
目次
中国南方航空はアライアンス無所属?
11月当初の南航の発表では、2019年初頭にもスカイチームを脱退するようにもとれる表現だったのですが、その後の2018年12月11日付けのプレスリリースでは次のように記載されています。
China Southern Airlines decides not to renew its membership agreement with SkyTeam Alliance from January 1, 2019, and will complete the transition work by the end of 2019.
これによると「中国南方航空は2019年1月1日からスカイチームアライアンス会員契約を更新しないことを決定し、2019年末までに移行作業を完了する予定です。」となっています。
すなわち、2019年1月1日をもって即脱退という訳ではなく、2019年の間は移行期間に充てるということのようです。それを裏付けるように同様のプレスリリースがスカイチーム公式サイトでも出され、加盟航空会社一覧にも残っています。また同様に、南航の公式サイトにはスカイチームのマークが今も表示されています。
正式な脱退日は今後の発表を待つことになりますが、後述するように2019年の間は現状のままスカイチームに所属しているのと同じように扱われるということのようです。
このプレスリリースの原文は、こちらをご覧ください。
中国南方航空公式サイト Announcement
移行期間で注意が必要なことは?
こちらも2018年12月11日付けで、移行期間についても南航の公式サイトでプレスリリースが出ています。
- 移行期間中、2019年12月31日までの旅行日程で中国南方航空の航空券を購入したお客様は、スカイチームアライアンスが現在提供しているものと同じサービスを受けることができます。
- 移行期間中、中国南方航空で販売されているスカイチーム加盟航空会社の航空券と、他のスカイチーム加盟航空会社で販売されている中国南方航空の航空券を購入したお客様には、同様のコネクション、ラウンジサービス、マイレージプログラムのポリシーが提供されます。
- 移行期間中、中国南方航空はスカイチームのSky Pass製品の販売を取りやめます。
これらは前述したように、2019年12月31日までは中国南方航空の航空券でも、他のスカイチーム加盟航空会社の航空券でも、スカイチームのサービスが受けられるということですね。
3番目のSky Pass製品の販売取りやめですが、こちらは中国南方航空を通じてスカイチームのSky Pass製品を購入する場合のみ影響があります。
なお、このSky Pass製品が何を指すのか、おそらくスカイチームのトラベルパス(Go Pass)ではないかと思いますが、詳細は私では分かりませんでした。(大韓航空のマイレージプログラムもスカイパスという名称ですが、さすがにこちらではないでしょう)もし分かる方がいらっしゃったら、コメントなどでお教え頂けると幸いです。
このプレスリリースの原文は、こちらをご覧ください。
中国南方航空公式サイト China Southern Airlines Announcement
その後の中国南方航空の動向
スカイチーム脱退の発表後、南航は3つほど他の航空会社との動きを見せています。その全てがワンワールド所属航空会社とのもので、今後の動向を探る上で興味深いものです。
アメリカン航空との提携強化
こちらは、スカイチーム脱退表明直後の2018年11月28日付けのアメリカン航空のプレスリリースで発表されています。
提携相手はスカイチーム脱退理由のひとつであるワンワールドに所属する北米のアメリカン航空。コードシェア便を増加させるだけでなく、マイレージプログラムの提携や、ラウンジアクセスの提供など、同じアライアンスに所属しているのと同等の関係に近づきます。
フィンエアーとのコードシェア
こちらは、2018年12月21日付けの南航のプレスリリースで発表されています。
コードシェア相手はワンワールドに所属する北欧のフィンエアーです。実際のコードシェアの開始は2019年4月22日からの予定となっています。
カタール航空による出資
こちらは、2019年1月2日付けのカタール航空のプレスリリースで発表されています。
出資元はワンワールドに所属する中東のカタール航空で、南航の株式5%を取得して両社の関係を強化しました。これで南航はアメリカン航空に続き、またもワンワールド所属航空会社の出資を受けたことになります。
まとめ
南航について、利用する際のアライアンスを取り巻く現状と、南航の動きをまとめてみました。
これらをまとめると、今年いっぱいは現状通りスカイチーム所属とほぼ同じ扱いで、来年以降にワンワールド加盟への動きがありそうですね。今後も引き続き、動向に注視していきたいと思います。
スカイチームから正式脱退が決定しました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。(2019/12/28投稿)
以上、「中国南方航空、スカイチーム脱退の現状は?」でした。